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それは、ある日の出来事。
朝から出かけていたロストは、留守番として残しておいたリュークから、唐突に呼び戻された。
何があったのかと問いただしても要領をえず、その慌てぶりから事態の重大さを察し、すぐ帰還した。
その直後…彼はぎょっとして立ち竦む。
日の光に輝く雪原のような色。
片手で抱え込めるほどの…小さなもの。
彼の目の前で、『それ』はすやすやと眠っていた。
柔らかく暖かそうな白い体毛。
特徴的な長い耳。
三角形の鼻。
ふくふくとした口元。
小さな手と、跳ねることに適した足。
今は閉じられているその瞳はきっと真紅だろう。
体を丸めて眠る『それ』は…ライラによく似ていた。
…けれど明らかに違う。
「どういうことだ…これは…」
呆然とした呟き。
『それ』が放つ、強い水の波動。
慣れ親しんだ気配。
そして何よりも……。
普通のウサギにはないものを…『それ』は持っていて…。
あまりにも懐かしいその姿は、心の奥を刺激する。
考えなくても判った。
『それ』は…。
「…レイ…」
自らの手で創り上げた少女。
生まれたときは人型だった。
それはロストがそうなるように作ったからだ。
けれど……。
ロストが龍であるように。
『彼女』にも別の姿があったように。
レイもまた同様であることを、疑ったことはなかった。
「だが何故、いきなり?」
前日まではなんの変わりもなかった。
変化の前兆があれば、繋がりの深いロストには真っ先にそれが伝わっていたはずだ。
だからこそ、そういう兆候はなかったのだと断言できる。
なのに。
たった半日、離れていただけというのに
。
眉を顰めたロストへ、足元に控えていたリュークは前足で小さな石を押し出した。
「これを…」
それは魔力で創り上げた石。
様々な情報を封じ込めるのに適しており、ロストがこの世界に来るまでは、この石によりレイの情報を得ていた。
現在はロストがこちらにいるため、ずっと利用していなかったものだが…。
「今日、私の見たものを記録いたしました。言葉で説明するより早いかと」
頷いて、石を拾う。
封じられた記録を再生すると、そのときの光景が直接脳裏に浮かんだ。
レイは、久しぶりに家に戻ってきたリュークと共に、散歩に出かけていた。
いつもの場所。なんでもないやりとり。
特に不審な部分は見当たらない。
けれど…
しばらくして、ウサギを連れた怪しげな奇術師と鉢合わせする。
レイと奇術師は知り合いだったのか、親しげに会話を交わしていた。
その流れで、ウサギが何かの薬らしきものを差し出す。
レイは嬉しそうにそれを受け取った。
奇術師達と別れたレイはそのまま帰宅し…
リュークが止めるのも聞かず、薬を飲み干した。
そして………。
「これが、その結果…か……」
溜息をつくロストに、リュークが苦々しげに告げる。
「ウサギ化するものだと言っていました。激的な効果ではなく、ウサギ状の耳が生える程度だと」
激的なものではない。
それに間違いはなかったのだろう。
相手がレイでなければ。
「龍か…コレか…どっちかだろうなとは思っていたが…な…」
可能性としては後者の方が高いことを、認識しながら。
それでも龍であって欲しいと、思っていたのも事実なのだが。
「無意識のうちに、こいつ自身が選んだんだろうな」
ウサギへの拘り。
それが妙に強いのは知っていた。
「まぁ、なってしまったものは仕方ない」
ウサギによく似た…けれどウサギではないレイを抱きかかえて。
その外見に微妙な調整を加える。
「これならば、ごまかせるだろう」
いまはまだ、不要な部分は、隠して。
本人が幸せならば…それでいい。
…いい…が…。
変化が起きたと言うことは…。
(こいつは、あとどれだけ生きられるだろう)
この世界の環境に、耐えられればいいのだが…。
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貴方は 人目のお客様
誕生日:08/12/01
HP:水夢 -水の見る夢-
足跡:
42 09 21 06 23 41 42 39 24 17 20 40 42
-NPC-
うさぎ:ライラ、リナ、ルナ、レナ、ロビン
保護者:ロスト
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活動範囲が被る人優先。
即決はあまりないけど、まずは気軽に声かけて下さいね。