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女はぼんやりと煙草を吸い、ゆっくりと煙を吐き出す。
溜息のような煙は拡散して消える。
まったく……時間と言う物は、何もしなくても進んでしまう。
なかなか追いつけない。
(さて、では私はどうしようか)
自分自身に問いかけても答えは出ない。
それはそのはずだ。
何しろ答などどこにも用意されてはいないのだから。
ただ、歩く。
強いて言えば、その足跡が答に『なる』だけ。
不意に、目の前に花が差し出された。
淡いピンクのそれは……。
「何シケたツラしてんだよ」
花を挿し出した青年が笑う。
銀の髪。薄青の瞳。白いコートに身を包んで。
淡い色彩の青年が持つ淡い花は、あまりにも自然で。
呼んではいないのに、それでもここにいる。
この花を届けるために?
「……これは、彼岸桜ね……」
気の早い春の桜が咲いたのか。
もうそんな季節なんだね……。
「4月になったら、もっとたくさん持ってきてやる。見慣れた品種や、白妙も。……たまには花を見ながら酒を飲むのも悪く無いだろう」
「……白妙か。彼女も好きだったね」
「当然だろう。あんたが好きな花なんだから」
笑う青年に、女は内心で否定する。
違うよ。オリジナルが好きな花だ。
だから私も好きで。
だから彼らも好きになる。
あの純白の八重桜を。
遠い約束を抱えた、はかなくも美しい花を。
その約束は、過去の物。
では、今は?
この先の未来は……?
「うん、『約束』をしようか」
オリジナルではなく、自分たちが。
あの花に。
「約束?」
不思議そうに青年が問う。
女は微笑みながら答えた。
「そうだよ、約束。4月の花見ね。そんなものでいいんだよ」
「ん? そりゃもちろん」
そう。もう忘れられた過去の約束ではなく。
これからの…未来のための約束を。
女はただ微笑む。
自分はただ見守るだけのコピーだ。
それでも、自分は彼らの幸せを祈る。
自分が彼らを見守る限り、オリジナルも彼らを見守るから。
短い季節に舞い散る定め。
だからこそ美しいと人は言う。
散ればこそ いとど桜はめでたけれ 憂き世になにか久しかるべき
この世に永遠が無いのなら。
その刹那の彩を大切にしよう。
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貴方は 人目のお客様
誕生日:08/12/01
HP:水夢 -水の見る夢-
足跡:
42 09 21 06 23 41 42 39 24 17 20 40 42
-NPC-
うさぎ:ライラ、リナ、ルナ、レナ、ロビン
保護者:ロスト
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活動範囲が被る人優先。
即決はあまりないけど、まずは気軽に声かけて下さいね。